「ルームサービス?太久何勝手な事してんだよ、支払いオレじゃん」


一歩は、笑いながら扉にかけた手を止め、太久を振り返る


そういえば、ここの精算全部カードだって言ってたもんね


カフェも高かったし、ルームサービスなんて幾らかかるか想像もつかない


「太久、いくらなんでも図に乗りすぎ!」


私が太久の頭をパシッと叩こうとすると、太久は私の手をヒョイとよけた


「まぁまぁ、姉ちゃん落ち着いて…オレの心ばかりのはからいだから」


太久がサチの後ろに隠れるのと同時に一歩が扉を開いた