「うっそ、冬はオレがあっためてやるから大丈夫~」


そう言って、後ろから私を抱きすくめる


「きゃぁっ」


「きゃあ、とか変な声出すなよ。あ~ヤバ、誕生日まで禁欲しよーと思ってんのに…」


「誕生日?」


「そ、オレの誕生日」


一歩は、私から腕を外し、さっきみたいに手を差し出して、嬉しそうに私の横に並ぶ


「誕生日は…こないだでしょ?」


「あれ、ウソ」


「…はあ?!」


一歩は悪びれもせず、大した事じゃないかのように、普通に話し出した