姫君と俺たちの息子は、ともに成長して、

またもやいろんな騒動を巻き起こすわけなんだけど、

それは、まだ、ずっとずっと先の話だ。





ねぇ、ルシル。



君と出会えたことが、俺にとってどんなに幸運なことか分かるかい?

俺は、この出会いを一生忘れないよ。


年を取って、白髪になって、この世に別れを告げるそのときまで。

俺は、君を守り続けよう。




俺の腕の中で、安らかな寝息をたてる息子を見て、

俺は、いつか、ルシルとの出会いの話を、胸を張って語ってやるんだって、

小さな野望を抱いた--。



<おしまい>