それは、俺に限ったことではなく、
カルレイン様をはじめとして、ノルバス城に帰ってきたものは、皆一様に明るい顔をしていた。
俺は、ルシル会いたさも手伝って、順調に仕事をこなした。
しかし何せ、事故の報告や、今後の対策など、カルレイン様には多くの重要な案件が待っており、
カルレイン様に付き従う俺も相当に忙しかった。
「マーズレン!」
俺の姿を見つけて、ルシルが走りよってくる。
いや、そんなに俺に会いたかったなんて、男冥利に尽きるな。
けど、こんな一目を引くようなところで困るな、なんて俺がデレデレしていると。
「お願い、カルレイン様に会わせて!!」
そうそう、俺に会いに・・って
えぇっ?
カルレイン様だって?