佐堂はいつもの冷たい視線をあたしに向ける。 「何お前。帰ったんじゃねーの??」 「じ、実は財布落としてみたいでして…。」 あたしは苦笑いして言う。 「…はっ??バカかお前。」 佐堂は呆れたようなバカにするような感じでフッと笑った。 「だ、だからっ…お金、貸してくんない??」 佐堂は、はぁとため息をついてこう言った。 「何で俺なんだよ…。」 「だ、だってあんたしかいないじゃん!!」