「…憐れな…」 その一言がよく似合う犯人だった。 本当に憐れな顔になった犯人を夕兎が満足げに悠真に差し出す。 「どうぞ」 「…あぁ… 慧斗サン、頬痛かっただろ?」 バッコーンと、音がする。犯人の頬に手形がつく。 「…夕兎も痛かっただろうにね」 脇腹に拳が入る。 「…ぐっ」 うずくまる犯人を見下ろす 「これだけにしとくよ。死なれりゃ困る。 殴りとばすなら、ど〜ぞ」 最後に慧斗と穣に渡される。 .