大悟は滋の愚痴に散々付き合ったあと、大きな溜め息をひとつついた。



「なによ~溜め息なんかついて!私の話、そんなに嫌だったの?!」



横目でそう言われ、大悟は改めて滋を見つめた。


「いやな、なんだかこないだの事件を思い出しちまったよ…」


そう言われ、滋は眉をしかめた。


「なに?こないだのあれ?もう忘れようよ…」



「ん………。そだな。俺たちらしかねぇ事件だったからな」


そう言いながら、2人はあの日の事件を思い起こしていた。