「お待たせ」

現れたのは。

ユウナさん。

「え…えー!!」

あたしは倒れそうになった。

「まあ、世の中、こういう事もあるんだよ」

グレンさんは微笑む。



「信じられないな〜」

祥太郎が呟く。

「まさかこんな可愛い子と付き合うなんてさ…」

「趣味が合ったんだよ、たまたま」

「いやいや、それでもお前には勿体ないくらい可愛い」

…以前の祥太郎なら口説いていたんだろうか?

グレンさんも察したらしくて

「ダメだよ!お前には奥さんも子供もいるじゃないか!!」

「…バレなきゃいける」

その瞬間、光さんの平手が祥太郎の額に入った。

「…っ、イテー!!冗談だよ!!」

「アホぅ、お前の冗談は冗談に聞こえへん!」



本当に、聞こえないから恐い。