百地外伝~夢と希望



文化祭最後の夜、校庭では卒業生有志の主催する花火大会が行われた。


「僕らの時代には、キャンプファイヤーで盛り上がったもんなんだけど、今のご時勢それも叶わないってことで、僕らからささやかながら花火のプレゼント」


一人の先輩が厳かに語った。


「みんな、盛り上がったかぁ~〈イェェ~イッ!〉

燃え尽きたかぁ~〈イェェ~イッ!〉

じゃ、最後、イクゾォ~〈イェェ~イッ!〉」


とベタな掛け声でツナギ姿の先輩が火をかざし、校庭脇に設置された花火に点火した。

次々と暗闇に花火が上がる。




〈〈パンパァ~ン、パパパァ~ン!〉〉




「綺麗だねぇ」


あたしは空を見上げて小さく呟いた。

隣りでは百地がしっかりとあたしの手を握っている。


暗闇に紛れて、その手はずっと繋がれたままだった。