イチ*コイ




「……大事にするから」

「……っ」


 何度も啄むようなキスをして、美華を引き寄せる。

 服を脱がせると、適度に肉が付いたカラダ。

 思わず、唾を飲み込んだ。


「は、恥ずかしいよ…っ」

「綺麗だから、…見せろ」


 鎖骨に吸い付く。

 強く吸って、痕を付けた。

 これで、俺のモノ。


「斗真…」


 軽いキスから深いキスに変えていく。

 時々聞こえる甘い声が可愛くて

 必死に耐える姿が愛しくて

 何度も口付けた。

 初めての美華を気遣ってゆっくりと行為を進める。


「いいか…?」

「うん…っ」


 溢れた涙を舌で拭って、ようやく俺たちは1つになった。

 そのとき、ずっと空いていた心の穴が

 静かに埋まっていくのを感じた。

 ああ…俺は、ずっとお前を求めていたんだ。

 自分で気付く、そのずっと前から。


「斗真…?」


 美華の小さな手が俺の涙を拭った。

 男が泣くとか…だっせぇ。


「あたしは…ここにいるよ?」


 緩く微笑む美華。