モノクロな俺の部屋。


「うわ…おっきぃ」

「普通だろ?」

「いやいや、普通じゃないし」


 だってソファーとか2人用だし…狭くね?

 ベッドに向かって鞄を投げて、座る。


「美華も座れよ」

「は、はぃ!」

「ふっ…、何声裏返ってんの」

「だって…」


 赤くなった頬を見つめる。

 赤くなる意味がわかんねぇ。


「男の子の部屋、入ったの…初めてだから」

「は!?まじ…!?」


 普通1回は入ったことあるだろ…!!

 どんだけ未経験なんだ…。

 軽く笑って立ち上がる。

 そしたらビクる美華。

 あぁ…まじウケる。

 吹き出しそう。


「ちょっと待ってろよ」

「え?うん」


 部屋を出て、向かいのドアをノックする。


「何?」

「ちょっと来て」


 ドアが開いた瞬間…


「うっ」

「何様のつもり?」


 ローラーが腹に刺さった。

 まじ、容赦ねぇなこのババア…。


「何か言った?」

「いや、何でも…。
 ちょっと来てくんね?」