「陽南、好きなんだ」 今にも泣きだしそうな顔をしたその若い教師は、恐る恐る、その両手で私の顔を包み込んだ。 「いけないことだって、わかってる」 震えながら顔を近付ける先生の目の中の人と見つめ合った。 『どうする?』 ……いいんじゃない? 瞼を閉じると、触れた。 禁断、面白そうじゃん。 目を開けると、私が笑っていた。