「……もういい」 「陽南?」 私は先生の手を振り払うとドアを開けて外に出た。 「うわっ」 そこには仕事帰りと思われるスーツ姿の男が立っていた。 その人は私と先生を見ると驚いたような顔をして、私の腕を引っ張って思い切りドアを閉め、それに寄りかかった。 その人は携帯を耳に当てて早口でこう言った。 「女子高生が乱暴されてっ」