「ハァ…」 何気なしについたため息。 すると、その時だった――――。 “くしゅ” ん?くしゃみ? どこからか、可愛いくしゃみが聞こえた。 まさか、まだ生徒が起きてんのか? 俺は辺りを見回した。。 「え…?」 俺は眠くもない目をこすり、ふと視線に入った人物を見た。 夕飯のカレーを作った炊事場のベンチに一人の生徒が座っていた。 「……沖田?」 俺は煙草の火を消して、早足でベンチの方へ向かった。