僕は網膜に焼き付いた黄金色を頼りに
若かった頃の自分を振り返った


あれはいつだったか


などと考えるまでもなく
はっきりと思い出すことができる



4年前の秋。

高校2年で誕生日のひと月前

世界は今と変わらず平和で

目の届かない場所で人が死ぬ。

Mr.Childrenに愛を教わり

当たり前のように親が嫌いだった



ある日チャットサイトで
「タケシ」という男と知り合い
やけに気があってよく遊んでいた


1つだけ年上の愛煙家

Mr.Childrenをこよなく愛し

ハットと縁メガネをつねに身につけ

嘘っぽいくせに

妙に説得力のある話し方だった