ローズたちは街道を東のカザフ村の方向に歩きだした。

ローズは空を見上げた。白い鳥が空高く飛んでいる。

いい天気だな。

黒い大鷹が白い鳥を向かっていった。

「あ、危ない」

白い鳥は大鷹に突進されて空をまっ逆さまに落ちていく。

けっこう近い。

ローズは白い鳥の落ちた方向にかけていった。

そこには、裸に下腹部を布でおおい、背に真っ赤に染まった白い大きな翼を生やした男が倒れていた。

人間?

「ロン、かってに走るな。…これはララミーの民だ」

後から追いかけてきたバードがいった。

バードは近いて様子をみた。

胸に吊るしたリルスの玉が白い光を放ちだした。

「…そ、…それを背に」

男が息もたえだえに言った。

「こうか?」

バードは玉を男の真っ赤に染まった翼に向ける。

光はどんどん強くなった。それとともに、傷がいやされていく。

傷がいやされ終わると光も消えた。

「ありがとう。助かりました」

男は頭をたれた。

「いいや、玉の使い方を聞かなければ助けられなかった。なぜ知っている?」