「ところでこの玉のことを知ってるのか?」

バードは胸に下げたリルスの玉を男に示した。

「ええ、うちの上の娘が持っているんですよ。バーリン村の妖術使いの学校にいっています。妖術使いの才があるってわかった時は家中大騒ぎでした」

「そんなに妖術使いっていいのか?俺はよく知らないのだが」

「妖術使いになれれば食いっぱぐれないって言いますよ」

「そうなのか、ちなみにその娘の名前は?」
「アレン一のアレン酒造りのマーリーの娘のサリューです。学校に入るんですよね?娘に会ったらよろしくお願いします」

「ああ、わかった」

バードとマーリーは固く握手をして別れた。
そして、しばらく歩いたところの店で見つけたタカスという甘いパンとヤール酒(アルコールは入ってない)を買い、そこの木椅子に腰かけて食べ始める。