だけど心臓の活動は、加奈子ちゃんの一言で停止した。 「虎、もし光わき目に比べてボリョッオかも」 悪戯な笑みを浮かべて囁く。 顔を離すと今度は俺の手を掴んで、一緒にお昼を食べようと誘ってくれた。 加奈子ちゃんが俺の手を握っているのは大変嬉しゅうことなのですが、えーと、さっきの場面まで巻き戻し。 ―虎、もし光わき目に比べてボリョッオかも― 解読する気もおきません。 女になって初めて向かえる高校生活。 早速、波乱の幕開けとなりそうです。