男に戻ることも。家族の記憶を戻すことも。大翔に怒りをぶち撒けることも。 涙と一緒に流れ落ちたんだ。 「もういいよ」 「でも、僕のせいで……」 「いいって言ってんだろ!」 大翔の肩がビクッと震える。 視線をそらしたまま呟いた。 「もういいから、さ」 「うん、わかったぁ」 ……はい? なんだ、今のとてつもなく緊張感がない明るい声は? 急いで視線を向けると、そこには燦々と輝く微笑みが。