そういや、今は何時なんだ? 外は明るく、太陽が出てるみたいだが。 ま、いいや。今は家に帰るのが先決だ。 「行ってらっしゃ~い。明るい内に帰ってくるんだよ」 「誰が帰るか、バーカ!」 大翔の見送りを背に受け、俺は今度こそ部屋を飛び出した。 右手の親指の付け根に、微かに残る傷痕を眺めながら。 最悪、これが最大の証拠になるんだろうな。