♂性別転換♀


翼が作りだす独特の空間は馴れている。馴れているんだ。


なのに、違和感を抱くのはなぜだ?


目の前にいるのは確かに翼なのに、本能が違うと告げる。


このドキドキも、この違和感のせい?


違和感が拭えないまま、静寂な水面に一石が投げ入れられた。


「照れてんのか。ふっ、エロ」


「え、エロって言う……やっ!」


二度目のキス。


今度は貪り喰うような激しいキス。


あまりの激しさに抵抗なんかできなくて、翼の侵入を防ぐことだけで精一杯。


「んん……!」


気持ち悪い。こんなキス、気持ち悪い。