目を覚ますと、そこは一面真っ白で。


地面は綿菓子みたいにふわふわしていて、制止しているのに体が勝手に上下へ跳ねる。


それがなんだか楽しくて、跳ねるタイミングに合わせて足に力を込めると、空高く舞い上がった。


重力など感じず、空を裂き続ける。


ドンドンドンドン地面から離れていって、さすがにヤバイだろこれはと不安に苛まれていると案の定。


「あ」


ピタリと上昇が止まり、空に停止した。


このあと待ち構えているのはもちろん、お約束な展開。


「ぬわぁあああ!」


急降下。否、落下。


心臓がギュッと萎縮して、今度は意識が跳びそうになる。


綿菓子みたいな地面だけど、俺は無事なのだろうか。