「お姉ちゃんの役は『ラスボス女王』だよ。宮崎駿子監督直々のオファーで、役柄とお姉ちゃんの印象がピッタリなんだって」


「ラスボス女王ってなんだよ!? さてはお前魔法使ったな? 宮崎監督を洗脳して無理に新しい役を作ったんだろ!」


「洗脳なんかしてないもん! 宮崎駿子監督の会社を買収して、業務命令としてお姉ちゃんの枠を作っただけだもん!」


「やっぱ使ってんじゃねえかぁあああ!」


「ア●パンマンのなにが悪いの? 自分の身を削ってまで、力が出なくなると分かってるのに、目の前の人を見捨てることはしないんだよ。お姉ちゃんのろくでなし! バカ! アホ! 巨乳! エロテロリスト! 援助交際! 売春婦!」


「後半の発言はいただけないぞアホンダラァ!」


ガツンと一発、大翔の頭上に鉄拳を落とした。


俺だってア●パンマンは嫌いじゃない。


ただ、何度も言うように実写化が気に入らないのだ。


それなのにあんな汚らしい言葉を吐いて……。


俺が大人しくハイハイ頷くだけだと思ったら大間違いだ。