昨日の疲れが抜けきれず、朝からスライム状態。デッレデレ。


身体がとろけてしまいそう。


机に突っ伏し、窓から差し込み太陽の暖かい陽射しにとろけながら、うたた寝をかましていた。


と、肩に触れる誰かの手。


顔だけグルンと振り向くと、見覚えのある男の姿。


寝ぼけ眼で視界が霞み誰だか判別出来ないが、クラスの連中に違いない。


「顔色悪いけど大丈夫か?」


優しい言葉が心に染みる。


ここ最近、誰かを(というより大翔だが)心配ばかりして、自分のことは放って置いていたから、こういった優しい言葉が直に響く。


気恥ずかしいけど、悪い気はしない。むしろ喜ばしいことだ。


女になってから、一人ぼっちになったと思っていた。


俺との記憶を全て忘れて、俺自身は存在しているのに、世界から切り取られた感覚だった。