ま、まさか、久しぶりのお仕置きタイムとか?


過去の例から想定するに、鋭利な刃物でグッサグサの刑が濃厚だ。てか、それしか考えられない。


超至近距離で、0メートル地点でやられちゃ、いくらなんでも生きてはいない。


―タレントになれないお姉ちゃんなんて用済みだよ―


幻聴が聞こえる。ラスボス大翔の血も涙もないお言葉が。


嗚呼、俺の人生おわた―――


「……いこう」


上から声がする。


恐怖で固くつぶっていた瞼を静かに開けると、柔らかく微笑む大翔の顔があった。


「ネズニーランドに行こう!」


なにをするかと思ったら、パンツ一丁の変態ネズミが主のネズニーランドに行きたいんだと言いやがったよこの子は。


「ネズニーランド? 平日とはいえ、めちゃくちゃ混んでんぞ?」