天使のようなソプラノで、ドスが効いた声は以外に迫力がある。


「面接を楽しめるように、お姉ちゃんの大好きな宮崎駿子監督を特別審査員に手配したのに」


手配というより、魔法を使ったんだろうが。


「念のため、金色に輝く菓子折り(小判)も送っといたのに」


それが一番の原因なんじゃ……?


「やっぱり福沢さんが良かったかな。小判じゃ換金するの面倒だしね」


小判て言っちゃったしね。て、そういう問題じゃないだろうが!


ツッコミたいけど、今回は俺の方にも非があるためツッコミ切れない。


哀れ。俺。


「お前……賄賂送ってたんだな」


溜め息まじりに呟く。


と、大翔がベットから飛び降り、土下座する俺の頭に片手を置いた。