「大翔、ちょっと話があるから出てこいや」
「チッ」
舌打ちかYO!
大翔が指を鳴らすと、虎ちゃんの動きが止まる。
瞬きもせず、呼吸すらしていない。
虎ちゃんの時間を止めたのだろう。ほんと魔力の無駄使いだ。
「せっかく二人がいい雰囲気になれるように仕組んでおいたのに、ばっさりフラグをへし折るなんてどうかしてるんじゃないの?」
「どうかしてんのはお前の方だ」
避妊道具もこの展開も、全て奴が仕組んだこと。
急に部屋に漂ってきた甘い香りは媚薬の一種らしく、大翔が魔法で用意してやがったのだ!
こいつ、俺を玩具に高みの見物しやがって! ゆるせん!
「なんで俺と虎ちゃんをくっ付けようとするんだ!」


