だけど虎ちゃんは香水なんか付けないから、この部屋に漂う甘いムードの香りなのだろうか?
いずれにせよ、作戦なんか立ててる暇はない。
俺の胸を伝えなければ、互いに傷つくことになる。
虎ちゃんのことは好きだけど、それは親友として。
友情が愛情に変わることなんてありえない。
それにもしここでOKサインなんかだしてみろ。
作品のジャンルがコメディではなく、所謂BL作品になってしまうじゃないか!
それだけは避けねばならね。
いくら身体が女だからって、ギリギリセーフなんかじゃなくてがっつりアウトだ。
虎ちゃんが傷つくのは嫌だけど、後から後悔するのは彼なのだ。
ここらで言い放っておかなければ。
瞳を閉じて深呼吸。


