「そういうことになるね」


……なにこの一方的なキャッチボール?


これじゃあキャッチボールじゃなくて投球練習だ。


困った。非常にくまった。


やっぱ返事をするべきなのだろうか?


このままズルズル引きずったって、告白されたという事実は消えるわけじゃないし、ならばさっさと返事をした方がいいと俺は思うのだ。


速攻で断られても可哀想だけど、生殺しにするよりは幾分マシだろ?


だけど虎ちゃんの困ったような嬉しいような、そんな複雑な表情を見ていると、どしても一歩踏む出す勇気が起きない。


このままじゃいけない。虎ちゃんをなるべく傷つけないようお断りする術はないのだろうか?


クソッ。もし俺が魔法使いだったら「告白失敗の記憶」を消してやるのに……。


て、いるじゃねーか超身近に! 魔法使いが!