息をのむ。


不思議な感覚が、全身を包み込んだ。


「来ると思ったわ。あの子のお姉ちゃんぶりも板についてきたんじゃない?」


この少女、知っている。


期待が確信に変わった。


「君は一体何者なんだ? この感じ、普通の人間じゃないな」


「あら分かる? あの子が余計のことを口走ったのかしら?」


「なにも教えてくれなかったよ。とある魔法使いと濃ゆーいお付き合いをしてるんでね、なんとなくだけどそいつと同じ感覚がしたんだ」


「さすがね。それで私に用があるんでしょ。差し詰めあの子絡みのことだけ思うけど」


「なら話が早い。あいつは」


「教えないわ」


言葉を被せて、俺の発言を遮断する。