鼻ピ男は逃げ出すもんだと思っていたら、加奈子ちゃんに向かって一直線に駆けてくる。


俺が間に入るがあっという間に突き飛ばされて、加奈子ちゃんの背後に回って左腕で首を絞め、さらにどこから出したのサバイバルナイフを加奈子ちゃんの首元に添えた。


「ぐははっ。こいつの命が惜しかったら、大人しくしとくんだな化け物!」


「クソッ、加奈子ちゃんを離せ!」


「言っただろ。大人しくしとけってな!」


どうする? このまま大人しくしてたって、加奈子ちゃんの無事が保障されるわけじゃない。


かといって大翔が攻撃の構えを見せれば、あのナイフが加奈子ちゃんの首に……。


クソ、万事休すか。


「……取り残して、このウンコスレギが」


「はぁ? 日本語喋れよ人質」


「はなしてノッアと言うの! この虫土地子犬が!」


肘打ちでみぞおちを攻撃。