それになんといっても安い!
ほとんど一着千円未満。四桁の代物など見当たらない。
こんなんで経営していけるのだろうか?
まあでも、一から服を揃える俺にとってはとてもありがたいけど。
ただちょっと可愛らしすぎる。
あ、でも、ちょっと手を加えればマシにはなるかな。うん。
「光補で報告! これ似合おうか?」
なにやら軍人みたいな物言いで、加奈子ちゃんが手に取ったワンピースを俺に見せつける。
こ、これは……白いワンピースだと!?
「加奈子ちゃん、これを被ってみて」
俺が手渡したのは麦わら帽子。
加奈子ちゃんはなんら疑いもせずそれを被り、ワンピースを身体にあてる。