「でもさ? 元カノのことを忘れられないのは やっぱり当然だと思うよ…?」 「そうかな…。」 「うん。亡くなったなら特に。」 美月の言葉に、 また悲しくなる。 「大丈夫だよ。 千恵が努力していけば、変わるって。」 「ん…、頑張る。」 ふんわりと鼻をかすめる、 甘い香水の香り。 美月が私を抱きしめてくれた。 「大丈夫。…絶対、大丈夫。」 背中をさすってもらい、 涙が少しずつ治まっていく。 いい友達持ったな、って 本当に改めて思った。