ずるり、

引きずり出された
その本性に
戦慄するのはまだ

はやい


ざらり、

上辺を撫でた
その愚かさ
嘲笑うにはもう

手遅れ


遅れてきた客は
招かれざる狂喜

腰を振りながら
顔を歪める失意


堕ちた翼を掬おうとして
落ちぬ涙に憂いを零す


ぷつり、

切れた糸は
蜘蛛の意図
イカれた声だけが

頭に響く










《終》

暗い……(Θ_Θ)