コクピットに入るとカムイは大きなレバーを引いた。

すると動力室に集められたスフィアが稼働し、飛行艇を動かす。

「ん?そのレバーに描かれてるマークって。」

ジンはレバーの真ん中に描かれていたマークを指差して言う。

「そう。『廃陸の旅団』のマークだよ。」

飛行艇が地面に向かって体験を突き刺しているマークが描かれていた。

それはジンの左頬とオスカーの右腕にもタトゥーとして刻まれているマークだった。

「『廃陸の旅団』てのは廃れゆく大陸を蘇生させる為に影で動く旅団。て意味で付けたんだがな。今の状況だと別の意味しか思い浮かばねぇ。大陸を棄てた旅団。て意味しかな。」

離陸した飛行艇から見える大陸は砂礫に覆われ、荒廃したその身体を吹き荒ぶ風に身を委ねていた。

「それは違うよオスカー。やっぱり俺等は前者の廃陸の旅団だ。ローザスを倒して世界を救う。その為の旅団だ。」

「……ふん。そうだな。」


ゆっくりと離陸していく天艇。

7人の救世主を最後の戦いの場所へと導くのだった。