サラは森にいた。



「ここ・・・・どこ?  私、なんでここにいるの?って…私ってなに?  …やだ、名前も覚えてないっ!どうしよう…」


自分がどうして走っていたのか、自分の名前がなんなのか、さらには自分の容姿も見えず、サラはパニック状態に陥っていた。


外は昼で、周りは幸いよく見えた。


サラはしばらく、木しかない森の中をうろうろとしていたが、大きな、どっしりとした切り株を見つけたので、そこに腰を下ろした。



「どうしよう…」

そう呟くと、サラは自分の孤独さに気付き、無意識に涙を流していた。