その手に触れたくて


「…っと、」


言葉に詰まるあたし。

そこが未だに詳しくはないけど、この人もそうなんだろうか。

この人と隼人はどう言う関係なんだろうか。…知りたい。


「つかさ、隼人に電話は取り次ぐなって言われてんだよねー。だから代わる事出来ないんだけど」

「……」

「あぁ…でもさ、裏参道3丁目の地下。そこに来たら出会えるかもよ。まぁ、けど会える確率は低い…」

「おい、お前!!」


女の声を遮って電話口から響いて聞こえて来たのはどう聞いても…


隼人だった。


ガチャガチャと雑音が聞こえたと思うと、耳に伝わったのはツーツーと切れた電話の音。

切られた…


あの人は、何なのか。あの人は隼人の何なのか。あの人は隼人とどー言う関係なのか。電話が切れた後、思う事はそればかりだった。


「…裏参道3丁目地下」


確かに女の人はそう言った。

もしかして、そこがdarkって所?


分かんない。分かんないけど、どうしても考えても考えても辿りつくのは、そこしかなかった。


“係わんないほうがいいよ”

“アンタがアンタじゃなくなる”

“もう、出れないよ”

“隼人の事なんて忘れなよ”


頭の中で駆け巡るその言葉達が、何だか悪い方へとあたしを裏切り支配していた。