その手に触れたくて


「…力って?」

「俺が加わってもアイツを辞めさせられる力までも持ってねーって事」

「……」

「裏をしれば知るほどよくねーから。…アンタ、もう深入りしねーほうがいいよ」

「じゃ、じゃあ…隼人はもう抜け出せないって事?」

「あぁ」

「そんなっ、」

「多分、アイツが抜けると言っても厳しいよ」

「……」

「悪いけど、アンタの力にはなれない」


剛くんが持っていたタバコの灰がポトンと地面に落ちると同時に、剛くんはあたしに背を向けた。

状況が状況なだけにあって、もう駄目なんだろうか。

こんなに必死になってる自分の事もなんだか分かんなくなってた。でも、やっぱし引っかかる事は沢山ある。

あたしが倒れた時、隼人は運んでくれた。そして隼人が言ってた“ごめん”の意味が知りたかった。


ただ、知りたいのはそれだけ。

それだけなんだよ。


後は何も求めないから…


ねぇ、お願い。誰か、助けて下さい。