制服のシャツを捲りあげて入ってくるのは隼人の手。
素肌に触れるその隼人の手があまりにも温かかった。
唇を交わしながらゆっくり何度も背中を撫でていくその隼人の手が恋しかった。
もう隼人に全部、身を委ねてた。
隼人に溺れて恋しくて、このまま離れたくないと思った。隼人のその温もりに溺れながら、あたしはそのまま目を閉じた。
ゆっくり目を覚ました頃は、カーテンの隙間から光が差し込んでた。あたしの身体に絡まる様に巻き付いているのは隼人の腕。
隼人に視線を向けると隼人はまだ寝息を立ててた。
「あっ…」
思わず漏れてしまった悲痛に近い声。
ママには連絡したけど泊まるなんて一言も言ってない事に慌ててベッドの下に置いていた鞄の中から携帯を取り出した。
画面を見た瞬間、ホッとする。着信もメールもないその画面に何故かひと安心してしまった。
「良かったぁ…」
フ―っと息を吐き捨てたあたしは隣に居る隼人の髪をそっと撫でる。そのあまりにも綺麗な顔をジッと見てると、
「えっ、」
勢いよく隼人に抱きしめられた。
「何見てんの?」
隼人は一瞬だけきつく抱きしめてあたしの身体を離す。



