Γねぇ、隼人?教えてよ!!隼人は今、何考えてんの?あたしと別れる事、考えてんの?!」


不安になってきたあたしは気付けば隼人にそう問い掛けていた。


Γ分かんねぇ…」


不意に聞こえたその声に一瞬、頭の中が真っ白になる。


Γ分かんねぇって…何それ…」

Γただ美月の兄ちゃんの事、考えてた」

Γえ、ちょ…ってか、さっきから隼人の言ってる意味分かんないんだけど」


またまた混乱させる隼人の言葉に、ただただあたしは戸惑う事しかなくて、隼人は詳しくは説明してくれない。

なのに、隼人はまた意味不明な言葉を呟いた。


Γあの人が美月の兄ちゃんだと分かってたらな…」


そう言った隼人の顔は悔しそうって言うか、どうしようもねぇって感じなのか、よく分かんないけれど痛々しい顔を顰めたままだった。

呆然と立ち尽くしたままのあたしは、さっき言った隼人の言葉を意味を考えてた。


“あの人が美月の兄ちゃんだと分かってたらな…”


あの人が…
あの人が…?

お兄ちゃんがあたしのお兄ちゃんだと知ってたら隼人はあたしとは付き合ってないって事?


悪い方向に悪い方向につい考えてしまうあたしは何だか怖くなってきた。

でも、その応えを知りたくて…


Γ隼人とお兄ちゃんがどう言う関係なのか、あたしには分かんないけど、もしそれが初めから分かってた事なら隼人はあたしと付き合ってなかったって事なの?」


あたしは必死に隼人に問いただしていた。