“まさかあの人が美月の兄貴だったとはな…”
隼人が言ってるその意味の言葉が分かんなかった。
お兄ちゃんがあたしの兄貴だったらダメなの?お兄ちゃんと隼人って…
あたしには全然分からなくて隼人がお兄ちゃんに何言ったのかが気になって、
「…隼人は…隼人は何て言ったの?お兄ちゃんに…」
恐る恐る口を開いた。
別れろって言われて隼人は何て言ったの?
隼人はまた黙りこんで窓から見える外の風景をずっと眺めてた。隼人が何考えてんのか分かんないその顔をあたしはずっと見てた。
あたしがここに来てから隼人は何故かあまり口を開かない。ただずっと外を見ているばかりであたしと隼人の間に沈黙が続く。
身体が痛い所為か…あたしと話したくない気分なのか…それともあたしのお兄ちゃんの所為か…。
それは分かんないけど隼人との間に出来る沈黙があまりにも長すぎた。
だからあたしは隼人にもう一度、口を開いた。
「…ねぇ、隼人?お兄ちゃんに別れろって言われて隼人は何て言ったの?」
そう言った後、ほんの少しの沈黙が続いた後、隼人はゆっくりと口を動かした。



