その手に触れたくて


フラッシュバックってこう言う時に起きるんだろうか…

過去を探ってその時の記憶の衝撃があたしの頭の中を駆け巡って行く。


嫌な汗が額から流れて、その汗が身体まで伝っていきそうだった。


Γお前を…お前を美優と同じめに合わせたくねぇ」

“これ以上、人の死は見たくねぇよ…”


付け加えられた言葉。お兄ちゃんの口から震えて出てきた言葉。

その悔しそうなお兄ちゃんの顔を見て、あたしの身体に身震いが走った。


震えていく手も足も身体も、冷たくなっていくかの様に感覚さえも無くなっていく。


お兄ちゃんはテーブルに両肘を付き頭を抱えたまま何度も息を吐き捨てていた。



そんなお兄ちゃんの姿にあたしは何も言い返せなかった――…