隼人の手がシャツの中に入りあたしの胸を撫で、もう頭の中は真っ白になっていた。
だけど、隼人に抱かれたいって事だけは頭の片隅にある。
浮気相手でもいい。これが最初で最後でもいい。
あたしは隼人に抱かれたい。
好きな人に抱かれるのならいい。
だけど、あたしの身体は正直で、
「美月…初めて?」
隼人に分かるくらい強張っていた。
コクンと頷くあたしに隼人は優しく頭を撫で、それと同時にあたしの身体に力が入る。
「怖い?」
そう聞かれたあたしは何も言えなかった。
怖いと言ったら止められるんじゃないかって思うし、だからと言って大丈夫と言えるほど落ち着いてられなかった。
そんな言葉を無くすあたしに、
「優しくするから」
隼人の言った言葉に頷いた途端、隼人はあたしの唇に自分の唇を重ねてきた。



