「もう雅樹は自分から動けない。
俺たちがなんとかしないと…。」

「なんとかってどうすんの…?」

「こういうときのため翔吾様だって!!
じゃーん!!これ見て!!」

「何これ…?ってクリスマスパーティ、ピアニストの募集?」

「そ。これ、朝倉財閥主催のクリスマスパーティでのピアニストのバイト。
多分、プロも当然ながら来るんだと思うけど、なんつーか場つなぎ的にピアノ弾ける奴募集してるみたい。
つーか普通にBGM流せばいいのにそれも生演奏にするとか生意気だよなー。」

「それはどうでもいいから!!」

「おっと…そうだった…
あ、んで、これに雅樹応募しちゃおうぜ。」

「はぁ!?だって面接ありって書いてあるじゃん。」

「まぁ、面接は悠夜が行けよ。
で、本番の日、具合悪くなれ。で代打が雅樹。これでよくね?」

「なにその適当な作戦。」

「つーか俺!?俺じゃ落ちるって!!」

「まぁ落ちたら終わりだな…
でも大丈夫じゃね?
こんなお高いパーティーに一般応募してくるやつなんか相当神経図太くないとないって。
それに悠夜の腕前なら大丈夫だと思うよ俺。」

「なんか俺への負担が異常なんだけど…」