* * *

「んなことがあったんだ…
俺、その頃一緒にいたよな?」

「ああ。
そういやお前も出ていた。」

「え!?
俺何弾いたっけ…
全然覚えてない…。」

「確か子犬のワルツとかだったはずだ。
理子のなんかとは比べ物にならないくらいひどい演奏だったけどな。」

「分かってますよそんなことは。
大体理子は上手すぎるんだって。」