少し黙ってから

神代は一言呟いた。



「流莉

・・・だからかもな?」



私だから。




『名前呼びだって流莉だけだよ?』




実波の言葉をふいに思い出す。




やだっ

何考えてんのーっ!?




見てないけど

多分、赤いであろう私の頬に
手をあてると熱かった。




実波がっ

実波が余計なこと言うからっ

↑責任転嫁。





「じゃっ

そういうことで」



神代がゆっくりと立ち上がり、さっさと屋上を後にした。





てか


ん?



帰った!?



べ・・・別に勝手だけど?






女の子なら誰だって


自分だけが

『トクベツ』


みたいな言葉を掛けられれば

ドキッ


なんてするのが普通なんでしょ?




Yes or No?