"カキーン"

キャプテンのバットが快音を放つ。

「茶山の放った打球は左中間真っ二つ!夢の球宴を盛り上げるタイムリーツーベースだ」

さも当然と言わんばかりに二塁ベース上にたたずむその姿に父は

「不細工な天才ならいざ知らず…あれだけ優雅で気品溢れる天才なら女にもモテるわな…って言うか一平…お前ホントにコイツとチームメイトやったんか?」

確かに…間違いなく同じチームでした。部員少なかったんで会話も頻繁にあったし意見が分かれる事もしばしば…

「高校ん時から凄かったんか?」

そんな事聞かれても…一緒に練習したのって…ほとんど無かったし…