「暑い…」

僕が部室に入ってきたら窓際に居た3年の清水さんが気怠そうに呟いた。

「バカ野郎っ!俺達が目指す舞台の暑さは、こんなもんじゃねぇぞ」

弱音を吐く清水さんを一喝するのは…

我が野球部キャプテンの茶山さん

だけど…僕には疑問だった。

野球って屋外スポーツの筈

室内で何をやってんだろ?

「勿論…本番を見据え暑さ対策として特訓している」

ふぅ〜ん

「どてら着てこたつ入って煮込みうどん食べながら暑さ対策ですか…我慢大会ですか?」

するとキャプテンは

「一平…貴様っ1年坊主のくせにキャプテンである俺に説教とは生意気だ〜」

と、うどんの汁が付いた拳で僕の顔面を殴った。