草食系肉食男子と夢子チャン

泣きながらしばらく走ってたらガシッと腕を掴まれた…。



「わりぃ!!帰るのナシ!!」

「なんで…。」



律汰君があたしを追い掛けるとか有り得るの?



でも息を切らした王子様が迎えに来てくれた…。



「家のくだらねぇ事にお前巻き込みたくねぇから…。だから…悪かった…。」



ジワッと胸が熱くなった。



初めてあたしに必死になってくれた…。



理由はどうあれそれが嬉しくて更に号泣。



手を引かれてまた家に戻って来た。



ソファに座る律汰君の膝の上に座らされて頭を撫でられた…。



すっごい優しいから更に泣けて来る…。



「いらなくない?」

「あぁ。」

「まだいてもイイの?」

「いいって言ってんだろ。もう喋んな…。ムカつくから。」



そのまま引き寄せられて律汰君の肩に顔を埋めた。



たまには泣くと優しくしてくれるのかも…。



やっぱり大好き…。