草食系肉食男子と夢子チャン

目が覚めるとズキッと痛む頭…。



夕方か…。



夢子の姿はなくてキッチンで物音がする。



下だけ履いてリビングに出ると夢子が料理中。



「メシなんかいらねぇからこっち。」

「キャッ!!包丁持ってるんだから危ないよ!!」

「夢子に刺されたら一緒に死ぬからイイ。」

「どうしたの?何か律汰君らしくない…。」

「俺もわかんね…。」



俺の求めてた物のような気がしてならない…。



人の温もりとか愛情とか…。



それが夢子っぽい…。



「何か…寂しいの?」

「俺が!?」

「うん。抱きしめたり…何か変…。」

「起きてから一瞬夢子がいなかったらどうしようかと思った。」

「何でそんな変な事言うの!?律汰君が壊れた!!」

「壊したのは夢子だ…。」



二日酔いのせい…。



ダルくて誰かに頼りてぇ…。



今までやって来た身の回りの事とか全部任せたい…。



「イチャイチャ中に申し訳ないんですが若様…。」

「零っ!!」



コイツはいつも勝手に入って来るんだったな…。